【総評】Bリーグでは今シーズン1勝1敗のサンロッカーズ渋谷(SR渋谷)とレバンガ北海道(北海道)による天皇杯・準々決勝。今シーズンのチームを象徴するような固いチームディフェンスをベースに得点を重ねていったSR渋谷に対し、北海道もディフェンスから徐々にリズムをつかみ、前半を10点差で折り返す。しかし後半、持ち前の固いチームディフェンスから立て直したSR渋谷が北海道の反撃を跳ね返し、前身である日立サンロッカーズ東京として優勝した第90回大会以来となる準決勝進出を決めた。【第1クォーター】お互いにマンツーマンでスタートしたゲームはSR渋谷が序盤からリズムをつかむ。#10ジャクソンのリバウンドシュート、#9ベンドラメの得点などで8-0とリードする。北海道も#1ミークスのジャンプシュートなど対抗するが、SR渋谷の固いディフェンスを崩すことができない。中盤には北海道も固いディフェンスでSR渋谷の攻撃を止め、#8多嶋が3ポイントシュートを決めるが、SR渋谷は#24広瀬と#34ケリーのピック&ロール、#9ベントラメの3ポイントシュートなどでリードを広げ、24-9で第1クォーターを終える。【第2クォーター】#15トラソリーニの3ポイントシュート、ダンクシュートで第2クォーター序盤に流れをつかんだ北海道は、守ってもフィジカルなディフェンスでSR渋谷の攻撃を封じていく。その後も北海道のディフェンスを崩しきれないSR渋谷だったが、その分、ディフェンスで北海道の得点を止め、追いつかせるまでは至らない。終盤にはSR渋谷#10ジャクソンと北海道#1ミークスが高さと強さを生かして、ともにインサイドでゴールを重ねていく。残り38秒、マイボールでタイムアウトを取った北海道に対し、SR渋谷はゾーンディフェンスでその攻撃を止め、そのまま36-26でSR渋谷が10点リードをして前半を折り返す。【第3クォーター】立ち上がり、SR渋谷は#9ベンドラメがコンタクトプレーで得点をあげると、#1関野はフィジカルなディフェンスで相手のミスを誘う。さらにSR渋谷は#9ベンドラメが好判断からフリースローを得るなど、自分たちのペースを取り戻していく。北海道もフルコートでのディフェンスを敷くなど流れを変えようと試みるが、SR渋谷は#24広瀬がファストブレイクからバスケットカウントの速攻を決めるなど、その差は徐々に広がっていく。終盤には北海道#7中野が3ポイントシュートを決め11点差とするが、SR渋谷は#14杉浦と#34ケリーで連続3ポイントシュートを決め返し、59-42で第3クォーターを終える。【第4クォーター】北海道は#6パプ月瑠のゴール下、#1ミークスのシュートなどで9点差に。SR渋谷はターンオーバーも続くなど苦しい時間帯もあったが、#10ジャクソンのバスケットカウントで押し返すと、持ち前の固いディフェンスからペースを取り戻していく。さらに#9ベンドラメのオフェンスリバウンドからセカンドチャンスを作って、得点シーンを生み出すなどリードを広げていく。守ってもタフショットを打たせて#10ジャクソンがリバウンドを支配し、#9ベンドラメはスティールから得点シーンを演出する。北海道も#7中野が3ポイントシュートを決めるなど意地を見せるが、逆転には至らず、76-60でSR渋谷が準決勝進出を決めた。