【総評】女子準々決勝の第2試合は三菱電機コアラーズ(以下、三菱電機)と日立ハイテククーガーズ(同、日立ハイテク)の対戦。今シーズンのWリーグでは三菱電機が2連勝しているが、この皇后杯では日立ハイテクが前半から固いディフェンスと3ポイントシュートで三菱電機にしっかりとついていく。後半は三菱電機が先行するが、最終クォーターに日立ハイテクが粘り強さを見せて、勝負は延長戦へ。先に抜け出したのは日立ハイテクだったが、最後は同点の場面から三菱電機#9小菅が決勝ゴールを決めて、三菱電機が6年ぶりの皇后杯・準決勝進出を決めた。【第1クォーター】序盤、三菱電機は#24王が3連続得点をあげると、守ってもプレッシャーディフェンスで日立ハイテクのオフェンスを狂わせていく。それでも日立ハイテクは#2白鞘、#13鶴見が3ポイントシュートを決めて、点差を開けさせない。先に抜け出したのは日立ハイテク。#13鶴見が3ポイントシュートを決めると、#28北村も3ポイントシュートで続く。タイムアウトを取った三菱電機だったが、オフェンスはうまく機能せず、得点をあげられない。最後は三菱電機#6櫻木がステップを使ったシュートを決めて11-14、日立ハイテクの3点リードで第1クォーターを終える。【第2クォーター】三菱電機がゾーンディフェンスで日立ハイテクの動きを封じると、#15西岡のシュートで先に得点を動かす。日立ハイテクは#15石黒が3ポイントシュートを決めるが、三菱電機は#45渡邉の得点、#24王のフリースローで同点に追いつく。拮抗する状態から抜け出したのは三菱電機。#8川井がバスケットカウントを決めると、#45渡邉も速攻で続く。日立ハイテクは#13鶴見が3ポイントシュートを決めるが、三菱電機のゾーンディフェンスをなかなか崩せない。終盤、日立ハイテクは#5曽我部が3ポイントシュートを決めても、三菱電機#4根本が3ポイントシュートを決め返すなど拮抗した展開は続き、29-26で三菱電機が3点リードをして前半を折り返す。【第3クォーター】お互いに固いディフェンスで後半をスタートさせるが、三菱電機が#4根本の3ポイントシュートで先行する。日立ハイテクは#21ヌンイラが連続得点をあげて点差を縮めていくが、機動力の高い三菱電機のゾーンディフェンスをなかなか攻略できない。一方の三菱電機も日立ハイテクの厳しいディフェンスに得点を伸ばせずにいたが、#15西岡のインサイドプレー、#45渡邉のバスケットカウントなどで徐々にリードを広げていく。終盤、日立ハイテクは#21ヌンイラがバスケットカウントを決めるがリズムに乗り切れず、一方の三菱電機もターンオーバーが続き、思うようには得点を伸ばせない。そのまま40-32で三菱電機が8点リードして、第3クォーターを終える。【第4クォーター】追い上げたい日立ハイテクは#9鈴木がゴール下で得点をあげるが、三菱電機も#24王がルーズボールから得点をあげて、流れを渡さない。両チームともに決め手を欠いたまま中盤戦を迎える。日立ハイテクは#22松本がリバースショットを決めると、フルコートデイフェンスで三菱電機のボールをスティール。しかし三菱電機がディフェンスで粘りを見せ、連続失点を許さない。それでも日立ハイテクは固いディフェンスで三菱電機に得点を許さず、#28北村のドライブで2点差にすると、残り30秒で#9鈴木がフリースローを決めて同点に追いつく。そのまま42-42でオーバータイムへと突入。【延長戦】日立ハイテクが#9鈴木のジャンプシュートで先行。三尾電機も#8川井が3ポイントシュートを沈めてリードを奪い返すが、日立ハイテクは#9鈴木が連続得点で再びリードを奪い返す。残り46秒、三菱電機は#9小菅が速攻を決めて同点とすると、#45渡邉も速攻で続いて逆転に成功し、残り21.9秒。タイムアウトをとった日立ハイテクは#28北村がドライブを決めて、再び同点。残り12.6秒。今度は三菱電機がタイムアウトを取ると、残り4.5秒で#9小菅がゴール下のシュートを決めて52-50。日立ハイテクも#28北村がレイアップシュートを狙うがリングに弾かれ、三菱電機が6年ぶりの準決勝進出を決めた。