【総評】セカンドラウンドで富士通レッドウェーブを倒し、2年ぶりに皇后杯の準々決勝に勝ち進んできたアイシン・エィ・ダブリュ ウィングス（以下、アイシンＡＷ）と、皇后杯6連覇中のJX-ENEOSサンフラワーズ（同、JX-ENEOS）の対戦は、選手それぞれが持ち味を発揮したJX-ENEOSが前半からアイシンＡＷを圧倒していく。後半に入っても手を緩めないJX-ENEOSは、主力をベンチに下げながらも危なげないゲーム運びでアイシンＡＷを下し、準決勝進出を決めた。【第1クォーター】アイシンＡＷが#27江良のシュートで先制するが、JX-ENEOSもすぐに#10渡嘉敷が高さを生かして追いつく。JX-ENEOSは#52宮澤のジャンプシュート、アイシンＡＷは#37上長のドライブで得点をあげるが、両チームともになかなかリズムがつかめない。しかしここでJX-ENEOSは#10渡嘉敷のゴール下、#12吉田のジャンプシュート、#52宮澤の3ポイントシュートでリズムをつかんで、一気に点差を離していく。アイシンＡＷは#18宮下を中心に反撃を試みるが、JX-ENEOSは#33梅沢の合わせなどでリードを広げていき、8-22とJX-ENEOSが14点リードをして第1クォーターを終える。【第2クォーター】第2クォーターはJX-ENEOS #5藤本の速攻で始まり、#32宮崎もジャンプシュートで続く。アイシンＡＷは得点のチャンスを作りながらもシュートの精度を欠き、なかなか得点ができない。お互いの得点が止まる時間帯もあったが、JX-ENEOSが#29中村のリバウンドシュートでリードを広げると、アイシンＡＷは#27江良、#19梅木の3ポイントシュートで対抗。JX-ENEOSは終盤、ボールムーブから#5藤本が3ポイントシュートを沈め、リードを広げる。そのまま18-35でJX-ENEOSがリードして前半を折り返す。【第3クォーター】JX-ENEOS #12吉田のドライブが決まった後半の立ち上がり、アイシンＡＷはすぐにタイムアウトを取って、修正を図る。しかしJX-ENEOSは速攻から#33梅沢がポストムーブで得点を決めると、アイシンＡＷは早くも後半2度目のタイムアウトを取る。アイシンＡＷは#18宮下が速攻からジャンプシュートを決めるが、JX-ENEOSは#12吉田を起点とした速攻を連続で決めて、さらにリードを広げていく。主力メンバーをベンチに下げたJX-ENEOSだったが、#33梅沢のバスケットカウント、#27高田のフリースロー、#7林の3ポイントシュートなどでリードをさらに広げて、28-60で第3クォーターを終える。【第4クォーター】最終クォーターに入っても手を緩めないJX-ENEOSは#59星が3ポイントシュートを沈めてリードを広げる。意地を見せたいアイシンＡＷは#18宮下がリバウンドシュートを決め、#19梅木も3ポイントシュートで続く。しかしJX-ENEOSは#2奥山がバスケットカウントを決めるなど、最後まで集中を欠くことなくアイシンＡＷを圧倒し続け、41-75で勝利したJX-ENEOSが準決勝進出を決めた。
